脳科学と心理学から語る子育てのホントのところ

子育て全般について、主に脳科学と心理学の観点から、本当に大切なことをメモ代わりに書き綴っていきます。

子育ての極意「さわる」授乳編

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騙されたと思って、やっていただきたい。

騙すつもりは毛頭ないから!

と、いうわけで。

 

1.目と目を合わせる、見つめ合う

2.微笑む、笑顔を見せる

3.話しかける

4.褒める

5.触る、ふれる

 

本日もまだまだ続く、「さわる、ふれる」について。

今回は、授乳について、もうちょっと掘り下げていきますよ!

「みつめあう」ですでに少し記事にしましたが・・

 

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今度は「さわる、ふれる」という観点から授乳を考えます。

 

授乳って、ナーバスな部分だということは承知しております。

男性の僕が授乳について、あれこれ書くことに、リスクがあることは承知しつつ。

でも、たとえ非難を受けようと、叩かれようと、「ホントのところ」を書き綴るのがこのブログの趣旨ですので、やはり書きたいと思います。

 

 

栄養補給より大切なこと

 

さて、突然ですが。

言うまでもなく、授乳は栄養を満たすことが目的の一つです。

 

動物の身体は、食べたものでできています。

髪の毛の先から、爪の先まで。すべて。

だもんで、栄養補給は言うまでもなく、とても大切なことでしょう。

 

でも、授乳で最も大切なのは、栄養補給ではありません。

 

じゃ、何?

 

それは、お母さんと赤ちゃんのコミュニケーションです。

 

このブログでおなじみの子育ての極意5つなのです!!

 

中でも、「さわる、ふれる」は特に重要です。

 

式にすると、

 

おっぱい(ミルク)≦「さわる、ふれる」

 

てな感じです。

 

それを証明するような実験があります。

 

ハリー・ハーロウの実験

 

心理学の分野ではかなり有名なこの実験。

非常に多くの示唆を与えてくれます。

しかし、なかなかに残酷なため、現在では実施できないでしょう。

 

読んで字のごとく、アメリカの心理学者、ハリー・ハーロウ氏が行った実験です。

 

まずは実験の概要から。

 

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ケージの中。 

 

母ザルから引き離した子ザルが一匹。

 

そして、2つの代理母人形を設置。

一方は、針金ボディ+ミルクの代理母(写真奥) 

もう一方は、布製ボディ(ミルク無し)の代理母(写真手前)

 

子ザルがどちらの代理母に懐くかを見るという実験です。

 

というのも、当時のアメリカ。

授乳の機能は、栄養を満たすことのみだと、マジメに考えられていたのです。

コレラやチフス、ジフテリアなどの感染症が大流行した時代。

乳幼児の死亡率も高止まり状態。

それを改善する目的もあり、親子の接触は完全に否定され、推奨されませんでした。

 

そんな状況に対し、検証しようとしたのが、ハリー・ハーロウ氏です。

 

結果から言うと、子ザルの行動は写真を見ての通りです。

 

お腹がすいた時だけミルクを飲み、その他の時間は、じっと布の母に抱き着いて過ごしました。

 

もし、授乳が栄養補給の機能しか持っていないならば、わざわざ布の母に抱きつきに行く必要はありません。

栄養補給さえすればイイのであれば、布の母は必要ないハズです。

 

元来、動物というのは無駄なことはなるべくしないという本能がありますから。

 

ミルクを持ってる針金の母にくっついておいて、ミルクが欲しい時に口を当てる。

 

それだけで済むハズなのであります。

 

しかし、実際は違いました。

 

子ザルは、布製ボディの代理母を選んだのです。

必死にしがみつき、布の柔らかい感触を求めたのであります。

 

ハーロウ氏は、実験によって栄養だけでなく、温かい接触が大切だということを証明したのであります。

 

つまり、子育ての極意「さわる、ふれる」です。

 

とはいえ、実験自体は大失敗でした。

 

この子ザル。

成長後、群れに戻されるのですが、攻撃性が強すぎて群れに入れなかったのです。

実験を繰り返すのですが、ストレスから自分の指や腕を噛み切ってしまうサルまで現れる始末。おそろしい。

 

不安が強く、無気力。

常におびえた様子で、とてもまともに生活を送れる状態ではありませんでした。

 

結局、大人になる前に多くの子ザルは亡くなってしまうのです。おそろしい。

 

死後、解剖し、子ザルの脳内を調べると、

 

セロトニン、ドーパミンレベルの低下が見られました。

特にセロトニンの低下は著しく、それが上記のような状態に至った原因だと推察されます。

 

実験から分かったこと

 

もうお察しのことと思いますが。

 

セロトニンレベルをあげるには、子育ての極意ですから。

いくら布で「さわる、ふれる」感触を再現したとて・・

所詮はニセモノ。

親モドキ。

 

そりゃダメでしょ。

 

「みつめる」「ほほえむ」「はなしかける」「ほめる」は全て皆無ですし。

 

それでは、セロトニンレベルはあがらない。

正常な発達は望めないのであります。

どころか、栄養は満たされても、生きることさえできないのです。

 

その後も、実験は繰り返されました。

いろんな代理母を設置したり、条件を変えたりして、最終的になんとか群れに帰すことができました。

実験により、群れに帰る為に必要な条件が2つ分かりました。

 

  • ① 母親との温かい接触
  • ② 早い時期からの仲間との生身のかかわり

 

です。

 

「母親との温かい接触」というのは、もちろん子育ての極意5つです。

 

授乳タイムはチャンス

 

授乳は子育ての極意の使いどころとして絶好のチャンスだと思うのです。

 

ほぼ確実に、授乳中は赤ちゃんが落ち着いていますから。

子育ての極意5つも使いたい放題でしょ。

 

誤解を恐れず言えば、栄養を満たすことはその次の話です。

 

目と目を合わせ、見つめ合い、優しい声で話しかけ、肌と肌を密着させる授乳が理想のスタイルということになります。

 

母子ともに、愛にどっぷり浸り、心地よさを感じながら行うことが大切なのです。

 

そこで、一枚紹介したい写真があります。

 

新田好撮影、須田功編「写真で見る日本生活図引4すまう」弘文堂より引用です。

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引用させてもらった本は、別に子育てに特化した本ではありません。当時の日本の一般的な生活様式を写真で記録するという本です。

 

この写真、どう思いますか?

 

まずは堂々と胸を露出したお母さんに驚かれるんじゃないでしょうか。

今は完全に失われた光景です。

ギリギリ昭和前半まで、このような光景が残っていました。

 

特に注目してほしいのは、

赤ちゃんもお母さんも当たり前のように肌と肌を直接触れ合わせていることです。

お母さんも裸。赤ちゃんも裸。

まさに「べったり育児」です。

「べったり育児」について、詳しくはこちらの記事をどうぞ。

 

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母子ともに、とても幸せそうです。

 

べったり育児を基本としていた日本では、授乳中に胸がはだけていようが、それを恥ずかしがることはありませんし、また周囲もそれをイヤな目でみることはありません。

 

だって授乳中なんだから。 

自然なのです。

 

もちろん、今の日本ではできないことは百も承知しています。

ですが、本来の姿はこうだったのだと思うのです。

そして、この「本来の姿」を知っておく。

頭の片隅に置いておく。

それが大切なことだと思うのです。

 

周囲にいる二人の表情も見て下さい。

ここに写っている全員が幸せそうです。

 

授乳というのは、「幸せな光景」なのです。

 

ここで1つ、どうしても言いたい。

僕は声を大にして言ってやろうと思いますよ。

 

授乳ケープ、お控えなすって!

 

よし、言ってやりましたヨ。

 

理由は今更言う必要は無いかもしれませんが。

 

表情が全く見えないワケでありますからして。

「みつめる」「ほほえみかける」「はなしかける」「ほめる」

全部できないわけでございますよ。

 

もし、どうしてもケープをするならば。

 

お母さんが頭からかぶってほしい。

 

そしたら赤ちゃんからお母さんの表情が見えますし・・。

 

えぇ、いたってマジメに言ってますよ。

 

さすがに、公衆の面前だろうが、堂々と授乳すればいい!

 

なんてことは言いませんよ。このご時世。

実際にやったら・・社会問題になりかねませんから。

ま、そんな世の中の方がおかしいんですけどね。

仕方ないですね。

 

でも「本来の姿」を知っている人は、授乳ケープをしてても、きっと時々赤ちゃんの表情を覗いたり、話しかけたりするようになるだろう。

と、そう願っているのです。

 

そうであれば、ケープの利用も問題ないと思うわけです。

 

まぁ、我が家も使っとります。。

 

母乳 VS ミルクの論争

 

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さて。

授乳で最も大切なことが子育ての極意5つならば。

栄養 ≦ 親子の濃密なコミュニケーション(極意5つ)ならば。

 

ミルクと母乳は大差ないと思われるかもしれん。

 

たしかに、ミルクでも赤ちゃんの発達上、問題ありません。

 

ただし!

 

母乳の方が、優れているのは確かです。

 

母乳を与えたくても与えられないお母さんがたくさんいることも承知しています。

「母乳が良い」と宣伝して、それを聞いた熱心なお母さんが母乳育児にこだわり、疲弊してしまうことがあることも承知しています。

今の世の中は、そういった方々に配慮するあまり、ミルクを手放しに奨励する空気があります。

挙句の果てには、母乳のメリットなんて特に無いだとか。

誤った情報まで耳にします。

 

僕はそんな配慮は「偽りの配慮」だと思っています。

 

そうした「偽りの配慮」は、ミルク育児を選択したお母さん達やその子ども達をかえって不幸にしかねないのです。

 

なぜならば、母乳のメリットを知らずに過ごすからです。

 

母乳のメリットを知ることで、ミルクを与えながら母乳育児に劣らない工夫ができます。

 

知らなければ漠然とミルクを与えて終わりです。

 

それはもったいない!

というか、ダメでしょ。

 

繰り返しますが、栄養補給より、しっかり見つめ合い、話しかけ、触れ合う。

そのことの方が大切なのです。

 

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「さわる、ふれる」という面では、直接おっぱいに口を付けて吸っているわけですから、母乳育児に分があるのは明らかです。

 

しかし、そのことが母乳育児のメリットであるなら、ミルクを与えながらも、それに近い工夫ができるはずなのです。

 

たとえば、

①お母さんも赤ちゃんも、キッチリと服を着たままのおっぱいからの授乳。

②哺乳瓶からでも、お互い裸になっての授乳。

 

どちらが赤ちゃんにとって良いでしょうか。

正直、こうなると僕には優劣つけられません。

 

仮に②で、出なくてもいいので授乳前後に乳首を赤ちゃんに吸わせていれば、②の方が好ましいと思います。

 

仮に2つが同じ条件なら、もちろん母乳です。

が、上の例ではそう言い切れなくなるんです。

 

つまり、ミルクでも工夫をすれば、デメリットは補えるのです。

 

また、母乳の栄養成分を知っていれば、市販のミルクを選ぶ時にも、気を付けるべき点が見えてきます。(これについては後半に書いてます)

 

ミルク育児をするお母さん達は、そうした知識を得て、工夫をした方が良いのに、周囲が「偽りの配慮」をするがために、お母さんたちから正しい知識を得る機会を奪い、工夫する機会を奪っているのです。

 

なので、「母乳育児の方が優れている」という事実を知らせるべきだと思うのです。

 

それがホントのところなのです。

 

これまでも書いてきた通り、母乳育児をしていても、

常にスマホを見ながら与えたり、

常にケープ越しに与えたり、

栄養補給のみが目的だと思っていたりすれば、

母乳育児のメリットは消失するでしょう。

 

逆に、ミルク育児でも、たっぷり子育ての極意を意識していれば、母乳育児に勝るとも劣らないわけです。

 

ですので、僕はミルク育児をする方のために、ハッキリ断言します。

 

同じ条件なら、母乳育児の方が優れているのです。

大切なのは、どの点が優れているのか。

それを知って、ミルク育児に工夫をするのであります。

 

これにて、母乳かミルクかという不毛な論争は終結です。

 

というわけで、改めて母乳のメリットを挙げてみます。

 

母乳による赤ちゃんにとってのメリット

 

無敵の初乳

 

赤ちゃんにとって、ミルクより母乳が良い理由の一番目は、初乳の存在です。

 

初乳とは、分娩後5日から10日以内に分泌される乳汁のことです。

初乳以降のおっぱいを成乳と呼びます。

両者は成分、味、色など、様々な点で異なります。

まったく別物なのです。

初乳には、赤ちゃんの成長に必要な栄養素や成長因子、様々な抗体が豊富に含まれています。

「最初の予防接種」と言われるくらい免疫力を高めるのに寄与します。

 

動物の初乳については、流通が禁止されていますので、市販で手に入れることはできない貴重栄養源と言えます。

ミルクでは実現できません。

 

ただ、初乳がなかなか出ないこともあります。

 

しかし、母乳が出ない場合でも、子育ての極意5つを使い、乳首を吸わせることが大切です。

そうすることで、母子間のコミュニケーションはバッチリです。

 

たしかにミルクは栄養面や免疫面では劣ります。

が、それ以上に大切な点があるので、いざとなったらミルクでも良いんだから。

くらいに考えましょう。

焦りやストレスは禁物です。

赤ちゃんに悪影響を与えます。

 

とにかく乳首を赤ちゃんの口に含ませ、吸わせて下さい。

出なくても吸わせ続けることが大切です。

 

赤ちゃんに乳首を吸われることで、愛情ホルモンであるオキシトシンが分泌されます。

そのオキシトシンが母乳を出すように働きかけてくれます。

 

人間の体は、使わない器官は衰退します。

筋肉も然り、視力も然り、脳も然り。

そして、乳房も然りなのです。

乳房はそうした影響をモロに受ける器官ですので、使わないと途端に出が悪くなります。

逆に言えば、使えば出るようになりやすい。

ということでもあります。

 

その為、「出なくても吸わせる」ことが大切なのです。

 

量が少ないからといって、すぐにミルクを使うのは考えものです。

病院でも量が少ないとすぐにミルクを代用に勧めますが、最初に口にする感触と味は赤ちゃんにとってかなり重要です。

初期にミルクの味や、哺乳瓶の乳首の感触に慣れてしまえば、お母さんのおっぱいに戻れなくなる可能性が高くなります。

 

赤ちゃんが丸々と太って出てくるのは、お母さんのおっぱいがすぐに出ない可能性を考慮してのことです。1日、2日飲まなくても生きていけます。

その間、出なくても吸わせることが大切です。

 

ただし、焦ると良くないので、本来は病院側がこういった説明をしてほしいのですが、、。

いくらこのブログで書いたからって、病院の先生にミルクを勧められれば不安になるもんです。

 

世の中、事なかれ主義が蔓延してますので、ホントのところを言うより、無難な道を選択するのでしょう。

命を扱う病院ならなおさらです。

 

だからこそ、ホントのところを書こうと思った訳ですが、、。

 

栄養が変化する

 

乳首を吸われることで分泌されたオキシトシンは、母乳に含まれ、赤ちゃんの体内に入ります。

オキシトシンは、これまでも書いた通り、他者との信頼関係、絆を築く愛情ホルモンですから、赤ちゃんにとっても非常に良いことが分かります。

 

オキシトシンが少ない人は、他人を警戒し、信用しない傾向が強まるというデータもあります。

 

この点も母乳が優れている理由です。

 

さらに、母乳は初乳から始まり、徐々に成乳へと移行していくのですが、成乳へと移行した後も、絶えず成分は変化を続けます。

 

お母さんの状態や赤ちゃんの発達に合わせて変化すると考えられています。

 

その変化を追うのは市販のミルクではできないことです。

しかし、発達に必要な成分は明らかになってきています。ミルク選びはそのデータを活用すれば大丈夫です。

どんなミルクを選ぶかは後に書いてますのでご参考ください。

 

母乳によるお母さんにとってのメリット

 

授乳により、お母さんの脳内でオキシトシンが分泌されることは書きました。

それがお母さんの母性愛をさらに強くします。

 

もともと、オキシトシンが愛情ホルモンと呼ばれる前は、母乳を出すための物質だと思われていたくらいですから。

 

つまり、授乳によって母親は、より母性愛が強くなり、母子の絆は、より強まるというわけです。

 

こうして女性脳から母親脳になったお母さんは、赤ちゃんの泣き声に対し、感受性が高くなり、忍耐強く、ストレスにも強くなります。

 

母乳のメリットを踏まえたミルク育児 

 

さて、母乳の主要なメリットをいくつか挙げました。

ここからは、そのメリットを踏まえ、ミルクを与える方法を考えていきます。

 

総じて、意識することは、やはり「さわる、ふれる」です。

なぜなら、オキシトシンは、乳首を吸われなくても、「さわる、ふれる」ことで、分泌されるからです。

というわけで、詳細は以下をご参照ください。

 

ミルクの選び方

 

まず、ミルク選びは大切です。

近年、母乳に含まれているアラキドン酸というものが注目されています。

アラキドン酸とは、オメガ-6脂肪酸という脂肪酸の仲間です。

これは、脳の神経回路の発達を促すことが分かっています。

赤ちゃんの脳は、生後1年間で神経回路が爆発的に発達します。

その為の重要な栄養素なのです。

もちろん、DHAやEPAなども大切です。

これらはオメガ-3脂肪酸といわれる仲間です。

脳はオメガ-3脂肪酸によってできていると言っても良いほどですが、オメガ-6が無いと効果は上がりません。

最近のミルクには、DHAやEPAは当たり前に含まれていますが、アラキドン酸は含まれていないモノもあるようです。

成分表をよく見て購入してください。

アラキドン酸が含まれているものを選んで下さい。

 

タイミング

 

基本は母乳と同じで、生後6か月までは、飲みたい時に飲ませた方が良いというのが、最近の研究結果のようです。

 

ただ、ミルクの場合はお湯を沸かしたり、冷ましたりという準備が必要ですから、難しいこともあると思います。

お母さんがストレスになることは最も避けたいことです。

ストレスは、どんな努力をも、全て台無しにしてしまいかねません。

 

「ストレスにならない範囲内で」

 

というのが大前提です。

 

たとえば、

夜泣きが激しく、夜中に何度も起きて辛い場合は、夜中のみ時間をみて徐々に間隔を開ける。

などの対処も必要かもしれません。

 

また、本来は、泣く直前にあげるのが理想です。

そろそろかなぁという頃を見計らって、泣く前に与えるようにします。

これが簡単ではないのは分かります。

実際、母乳ならまだしも、準備に時間を要するミルクの場合は、かなり大変かもしれません。

 

ですが、

泣いた後にあげるを繰り返すと、赤ちゃんの泣きは激しくなる一方です。

赤ちゃんは、最後6ヶ月以内には、因果関係を理解し始めます。

つまり、

泣く→ミルクをもらえる

ということも、無意識で獲得してしまいます。

 

そうなると、泣きが激しくなるのは当然のことなのです。

夜泣きを防ぐためにも、泣く前に与えることを意識することもオススメします。

もっともこれはミルク育児にに限った話ではありませんが。

 

先ほど紹介した、日本生活図引での、授乳の写真には、説明文も添えられています。

以下、引用します。

 

子供は母乳で育てるのが当たり前で、母親はそのための努力を怠らなかった。食べるものなど、母親自身はもとより、夫も祖母も、また隣近所の人も気をつけてくれた。(中略)赤ちゃんもそろそろ泣き出すころで、手を休めて乳房を与える。まだ何もわからない赤ちゃんだが、母子の心が確実に通うひとときである。

すまう(写真で見る日本生活図引)

 

赤字の部分に注目です。

何気なく書かれた一文ですが、泣く前に与えるのが普通だったことが伺えます。

嘘だと思う方は、前の記事のべったり育児編をご一読願います。

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与える時の工夫

 

ここが、「さわる、ふれる」編のキモです。

以下にまとめます。

 

  • ①肌と肌のふれあい
    ミルクを与える時に、とにかく肌と肌を直接触れ合わせるようにします。
    服や布切れを間に挟まないのが理想です。
  •  
  • ②乳首を吸わせる
    乳首はなるべく吸わせるようにします。
    絆を強めるため、脳を刺激し、オキシトシンを分泌させるためです。
    その他については既述の通りです。
  •  
  • ③子育ての極意をたっぷり
    繰り返しになりますが、
    目と目を合わせて、見つめ合い、微笑み合いながらが大切です。
    これらによってもオキシトシン、セロトニンが分泌されます。
    赤ちゃんの発声を真似たり、優しく話しかけたり、「よく飲んでるね」などと褒めてあげでください。

 

授乳時の至福の時に、これらのコミュニケーションをしっかりとることが、今後の人生を決めるといっても過言ではありません。

 

実際に、赤ちゃんの時の皮膚接触の量が、成人になってからも様々な影響を与えているという研究結果はたくさん出ています。

 

これらについては、まだまだ、ご紹介していくつもりでございます。

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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