脳科学と心理学から語る子育てのホントのところ

子育て全般について、主に脳科学と心理学の観点から、本当に大切なことをメモ代わりに書き綴っていきます。

子どものこだわりへの対処法。子育てママの悩みを解決!

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寒くなってきました。

あったかいコーヒーを朝イチで必ず飲みたくなる。

そんな僕の習慣。

ささやかなこだわり。

というわけで。

本日は、子どものこだわり行動について。

 

 

意外と身近な子どものこだわり行動。

どう対処したらいいか悩まされてる人も多いと思います。

 

「こだわり行動をどう捉えて良いか分からない」

ということが大きな原因になっているように思います。

その次に、

「具体的にどういう方法で対応したら良いか分からない」

のだと思います。

 

両方とも今日でバッチリ解決!

を、目指します。。

 

こだわり行動をどう捉えるか

 

まずは、捉え方です。

 

一つの個性と捉えていいのか

その子の持って生まれた能力なのか

はたまた問題行動と捉えるべきなのか

 

なかなか判断が難しいと思います。

 

実際、「こだわり」というのは、良いイメージも悪いイメージもあると思います。

 

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「職人がこだわりをもって仕事に当たる」

という時のこだわりは、良いイメージを抱く人が多いでしょう。

「こだわり職人が作った〇〇」

なんて謳い文句は、宣伝文として定番でもあります。

 

一方、

毎日同じ服しか着たくない。

自分の決めた手順でないと進めない。

特定のメーカーの〇〇しか食べない。

 

といった種類のこだわり行動には、マイナスのイメージが強いと思います。

手を焼いている保護者の方も多いのではないでしょうか。

 

また、いわゆる発達障がいの傾向があるお子さんや、ASDのお子さんの中には、もっと顕著なこだわりを抱えるケースも多々あります。

 

滑り台を滑る前に自分の中の決まりごと(儀式)をしないと滑れない。

ある目的地に決まった道順じゃないと行けない。

 

こうした行動もマイナスのイメージが強いでしょう。

 

こだわり行動と一口に言っても、ケースによって内容も強度も様々です。

 

そのこと自体も、捉え方や対応に悩む理由だと思います。

 

現場で携わる中で感じるのは、こだわりには大きく2種類あるということです。

 

①能力として捉えられるこだわり

②症状として捉えられるこだわり

 

この2つです。

 

①能力として捉える

 

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自分で調べ、考え、創意工夫したり、突き詰めたり、磨き上げたりするタイプのこだわり。

このタイプのこだわりは、「能力」と捉えることができると考えます。

他の人にはできないような高い集中力と豊富な知識やスキルを身につける可能性が高いからです。

非常にクリエイティブなこだわりと言えます。

 

先述したこだわり職人の例はこれに当たります。

また、子どもでも、電車博士、魚博士、昆虫博士などと言われる子などもこちらに当たると考えています。

いわゆるオタク系のこだわりです。

テレビなどでも有名な、さかなクン(東洋海洋大学客員准教授)は、魚へのこだわりという才能を開花させた一人だと思います。

 

②症状として捉える

もう1つは、

自分の中でなかなか許容できないことがあり、それを避け続けた結果として、こだわりになるタイプ。

本人にとっては、必要に迫られたこだわりです。

先述したマイナスイメージの強いこだわりは全てこちらに当たります。

本人自身も、自分自身のこだわりに生きづらさを感じていることがあります。

でも、本人にはどうしようもできない。

誤解を恐れず言えば、このタイプは、強迫神経症状に近いものと捉えています。

 

①と②の違いと対応方針

 

①は、主に知的好奇心が引き金になっているこだわりです。

②は、主に不安が引き金になっているこだわりです。

 

そして、

①は、自身の世界を広げる可能性を持っています。

②は、自身の世界を狭めてしまう可能性があります。

 

ですので、

①は、伸ばしましょ。

②は、こだわりを崩しましょ。

 

という感じです。

 

こだわりへの対応

①への対応

①は伸ばしましょ。と書きました。

 

特に介入しなくても良いとさえ思いますが。

 

伸ばす方法は簡単。

のめり込める環境を整え、好奇心、探究心をしっかり後押ししてやります。

 

電車が好きなら、駅に出掛けて実際に見に行ったり、図鑑を買ってやったり、博物館に行ったりするなどして、好奇心を満たしてやるといいと思います。

そうした過程で、関連する様々なことに興味は広がります。

あとは本人の自主性に任せれば、大丈夫。

 

たとえば、駅や博物館に出かけるなら、目的地への行き方、料金、目的の電車の時刻表等々調べる必要があります。

その過程で地図も学べますし(社会)、速さと時間の関係なども学べるかもしれません(算数)。人との出会いもあるかもしれません。

何よりも、分からないことに対して「調べる力」が身につきます。

とても大切な力です。

 

そのように、関連する様々な力を自分自身で身につけていくことでしょう。

 

それを見守りつつ、時々後押ししてやれば良いと考えます。

 

これからの時代は、言われたことを言われた通り勉強するよりも、自主的に考え、必要な情報を自分で掴み、学ぶ力が大切になります。

なぜなら、言われたことを言われた通りにすることは、機械が取って代わるからです。

 

「勉強もせずに電車ばかりだから心配で、、」と考えるのも非常によく分かります。

ですが、好きなことにのめり込むには、自ずと幅広くいろんなことを勉強する必要が生じます。

 

つまり、そのこだわりを利用して、勉強するようにもっていくことができるという捉え方に変えれば良いのです。

 

どんなに関係の無いように見えても、何事も突き詰めようとすれば、義務教育レベルの知識は最低限必要になるものです。

それに、知的好奇心が満たされることで、苦手なことや嫌なことも、少しやってみようかという気持ちが生まれます。

 

②への対応

②の場合、対応が必要と考えます。

俗にいう、「こだわり崩し」です。

 

あ、発達障がいだろうがそうでなかろうが基本方針は同じです。対応もそう大差ないです。

 

たとえば、

毎日決まった道順でしか帰りたがらない場合。

その道から外れると、泣いたり、パニックになったりします。

お母さんは、仕方なく毎日同じ道順で帰るようにします。

 

こうしたこだわりの場合、

「本人が安心して帰れるんだから、それでイイじゃないか」

という考え方があるかと思います。

 

それも一理あります。

決して否定はしません。

 

本人が不安になったり、パニックになったりすることを避けるために、周囲が配慮して、こだわりを守る。

 

自然な流れだと思います。

 

ただ、

そればかりやってると、やがて困った事態になります。

このタイプのこだわりは、「場合によっては」だんだんと制約が厳しくなるという厄介な点があります。

 

たとえば、上のタイプのこだわりの場合、

最初は、決まったルートさえ守っていればよかったのに、同じ人とでないと通れなくなったとか、決まった時間でないと通れなくなったなど、こだわりルールが追加されるようになります。

 

大人が配慮をきめ細かにすればするほど、こだわりがより強化されてしまうという、皮肉な結果につながります。

 

先程書いた「場合によっては」とは、まさにこだわりが強化されてしまった場合のことです。

 

②のタイプのこだわりは、安心を確保する目的のこだわりですが、そのこだわりを守り続けることで、安心できる領域は、どんどん狭くなっていく可能性が高いです。

 

こだわり症状というのは、本人が一人で作り上げるのではなく、大人もそのこだわりを過度に守ってしまうことで、より強度を増していくという、本人と大人の相乗効果によって強まる側面があるのです。

 

こうなると、最終的には、

自分自身のこだわり症状に自分自身が縛られる。

結果、世界が狭められてしまう。

という状態になってしまいます。

 

そして、生きづらさを抱えることになります。

 

これが、対応が必要と僕がいう理由です。

 

こだわりを崩す方法

 

というわけで、②のタイプのこだわり行動かな?と思ったら、早めに崩しにかかる方が良いと思います。

早い方が崩しやすいからです

本人にとっても、周囲の人にとっても。

 

たとえば、同じ道順でしか帰りたがらない場合。

「いつも同じ道」をやめちゃうのです。

時々でいいので、ちょっとずつ変化をつけます。

ですが、親切に「今日はこっちの道で帰るよ」なんて予告をすると、当然嫌がります。

 

手をつないでいれば、黙って有無を言わさずルート変更すれば良いのです。

こういう時、勢いは大切です。

 

他にも、変更のパターンはいくらでもあります。

「あ!しまった!!忘れ物した!!」

など、わざと忘れ物をしたりして、いつものルートを引き返すのもアリでしょう。

この場合も勢いは大切です。ズンズン進めばいいのです。

忘れ物をした場合、どうにもなりませんから、ルート変更せざるを得ません。

 

子どもの抵抗に合った場合、それを断ち切って連れて行くのが難しい場合は、忘れ物のように、「変更せざるを得ない」状況に置くことが大切です。

また、こだわりの強度が強ければ強いほど、この状況にもっていきます。

 

時々でいいのです。

ちょっとしたことでいいのです。

「変化をつけていく」ことが大切です。

パターンに、はまり込ませないようにします。

 

本人も、変化を否応なく受け入れるしかありませんから。

次第に適応していけるようになります。

 

変化をつけた後に、楽しいことがあったり、おやつを買ってもらうなどの嬉しいできごとがあれば、より適応しやすくなるでしょう。

 

もう一つだけクイズ形式で別の例を。

 

ある子どもが毎日同じ服しか着たがらない場合。

どうやって変化をつけますか。

 

有無を言わさず大人が決めた服しか出さない。

そしてそれを着せるまで粘る。

これもアリです。

あ、時々です。

 

では、「変化せざるを得ない」状況にもっていく場合はというと。

 

たとえば、こだわっている服を洗濯機の中に入れて濡らしておくとか。

「洗ってる途中だから今日は着れないわー。乾かしとくねー。」

たとえば、見当たらない場所に隠しちゃう。

「あれ、どこ行ったんだろ。無いねー。明日になったら出てくるかなー。」

てな感じです。

 

こだわっている服を着れない状況にもっていきます。

それでもおそらく抵抗はあるかと思いますが、平然と動じず、譲らず。

一貫性を持ち、対応に当たりませう。

 

もちろん、最後にこだわりの服以外の服が着れた時は、しっかりと褒めてやりませう。

 

まとめ

 

というわけで、要は、こだわり症状は要注意。

というお話でした。

 

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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