脳科学と心理学から語る子育てのホントのところ

子育て全般について、主に脳科学と心理学の観点から、本当に大切なことをメモ代わりに書き綴っていきます。

子育ての極意「さわる」指しゃぶり編

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子育ての極意5つ!!

0歳から2歳までは、無条件でこの極意をしていただきたい!

この極意5つと、あとは栄養さえ取れていればそれだけでパーフェクトな子育てと言っても良いと思います。

2歳までは乳児脳として、それ以降とは異なる特別な時期です。

とにかく子育ての極意で甘やかすべし!

と、いうわけで。

今日もここから。

 

1.目と目を合わせる、見つめ合う

2.微笑む、笑顔を見せる

3.話しかける

4.褒める

5.触る、ふれる

 

今日は、あまり愉快ではない話かも。

でも、とっても大切なことに変わりは無し。

 

 

なぜ指しゃぶりをするか

 

本日は、自分で自分自身に「さわる、ふれる」という行動についてデス。

通称「自分さわり行動」。

勝手に僕がそう言ってます。

 

どんな行動かと言いますと・・

 

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・指吸い(指しゃぶり)

・爪噛み

・髪触り

・性器いじり(自慰行為)

 

これらの行動です。

誤解を恐れずハッキリと言っちゃいます。

 

コレらは好ましくない行動です!

 

念のために言うと、赤ちゃん(乳児)の指しゃぶりは問題ないです。

あれは、口にくわえることによる、探索行動です。

自分の身体を口で確かめてる感じです。

 

ただ、3歳、4歳以降になっても頻繁に見られる場合は、全く別の行動と捉えるべきです。

 

要注視行動です。

 

これらの行動には、気持ちを落ち着かせ、安定させる機能もあります。

このことから、指吸いや爪かみには、良い面もあると、肯定的に捉えることもできそうです。

実際に、そのようにアドバイスする専門家も多数います。

 

ですが、

なぜわざわざそのような行動をし、気持ちを落ち着かせる必要があるのか。

それを考えなくてはなりません。

 

それは、根本的に気持ちが不安定で脆弱な状態にあるからに他なりません。

 

原因は様々ですが、不安や緊張、なんらかの欲求不満状態にあると考えられます。

 

そのことにより、無意識で皮膚に刺激を与えることにより、癒し効果を得ようとする自己防衛行動だと、僕は考えています。

 

つまり、無意識で、自分自身をさわることにより、セロトニンを出そうとしていると。

そして、安心感、満足感で自身を癒そうとしていると思われるわけです。

 

しかーし!

 

自分さわり行動では、セロトニン神経はあまり刺激を受けず、癒し効果は薄いということがわかっています。

 

残念ながら、自分で触ってもダメなんです。

 

よく観て、「程度」を見極める

 

とはいえ、指吸いや爪かみなどの自分さわり行動も、「程度」によります。

軽い場合は、そんなに心配することでもありません。

 

あ、重たい場合も改善できるので、過度な心配はご無用ですよ。

対応方法は後半に書いてます。

 

話を戻して・・

 

軽い場合は、様子を見て見守るだけで良いこともあります。

以下、行動別に具体的に書きます。

 

指吸い(指しゃぶり)の場合

 

指吸いならば、入っている指の深さを要チェックです。

 

深い=重い(ストレス大)と捉えます。

 

根元まで入っている場合は「重たい」し、爪の先だけの浅い場合は「軽い」と捉えます。

 

軽い場合は、積極的な介入を必要としない方が多いです。

 

また、指の深さだけでなく、本数も観察するポイントです。

 

複数の指が入っている場合は、重たいです。

本数が増えれば増えるほど重たい感じがします。

僕は両手合わせて8本入れてるケースを見たことがあります。

ハイ、余談です。

いえいえ、参考データです。

 

爪噛みの場合

 

爪噛みは、指吸いよりも重たいと捉えています。

指吸いの延長で爪噛みに至ることも多いと考えています。

 

爪噛みの程度は、爪をチェックして判断します。(チェックは、寝ている時をお勧めします。理由は対応方法のところで。)

 

噛んでいる指の本数が多いほど、爪がボロボロなほど重たいです。

また、手の爪噛みが見られる場合は、必ず足の爪もチェックします。

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足の爪噛みは、手の爪噛みよりさらに重たいです。

足に関しては、子どもなりにやってはいけないと自覚があるのか、隠れてやってることも多いです。

 

幼稚園でも、「何ヶ月も爪切りをしていません」というケースを何度も見てきました。

爪切りの時にチェックするのもアリですね。

 

髪触りの場合

 

髪触りは軽いケースがほとんどですので、大抵の場合は「様子を見守る」というのが対応の手段になります。

というのも、髪触りはヒマな時、手持ち無沙汰な時、または何をしてよいか分からない時などのサインであることが多いので、欲求不満の表れと言えない場合も多いと思います。

ただ、酷いケースだと抜毛に向かうこともありますので、経過観察はした方が良いと思われます。

 

性器いじりの場合

 

性器いじりの場合は、「程度」を見極めるというより、「いかに発見するか」が大切です。

寝る前に横になっている時に、ピョコピョコ下半身や手が動いていたら、している可能性が高いと思われます。

また、机(テーブル)やイス、鉄棒の支柱などに押し当てるケースも多いです。

意味もなくそうした場所に立ち、モゾモゾしている場合は、要注意です。

でも、そんなときでも直接止めるような行動は禁物です。

 

その他にも

 

・特定のモノ(ハンカチやタオルなど)を手放せない

・お気に入りのぬいぐるみなどをいつも持っている

・カバンのヒモや鉛筆などをいつも噛んでボロボロにしてしまう

・服の襟元や袖口がいつもよだれでビチョビチョになっている

 

これらの行動も基本的には指しゃぶりと同じだと捉えています。なので、以下に説明する対応方法と同じです。

 

対応方法よりも、まず大切なのは、これらの行動の捉え方です。

 

子どもたちなりに精一杯「自分を守るためにとっている行動」である。

 

という認識を持ってほしい。

そのうえで、注視、観察することが大切です。

 

指しゃぶり等への対応方法

  

指しゃぶりは、子育てのお悩み相談でも常連の必須ワードとなってます。

が、その割に間違った対応を勧める人が多いように見受けます。

 

先ほど書いたように、「自分を守るための行動」と捉えれば、対応方法もある程度見えてくると思います。

 

1.鉄則を守る!

 

自分を守るためにとっている行動と捉えれば、注意や叱責、指摘がほとんど意味がないということが分かると思います。

悪ければ、症状を悪化させてしまうケースも多々あります。

 

だって、自分を守るために必死でやっている行動なのに怒られたり、止めさせられたりしたら・・

逃げ場がなくなり、さらに追い詰められ、悪循環・・

と、なることは容易に想像できます。

 

若干、エモーショナルな解釈になりましたが。

 

もう少しアカデミックに解釈すると、

 

 「自分で自分自身をさわる」

    ↓ これは、

 心の安定を図る為の本能的な行動

    ↓ つまり、

 オキシトシン、セロトニンの分泌を促すための自己防衛反応

    ↓ でも、

 自分さわり行動では分泌できない

 

と、解釈できます。

 

ということは、オキシトシンやセロトニンを出せれば改善に向かうということになります。

 

対応方針としては、

 

「オキシトシンやセロトニンを出す」

 

ということになります。

 

ですが、注意や叱責は、残念ながらオキシトシンやセロトニンの分泌を促すことはできません。

むしろ、低下させてしまいます。

 

そこで、最低限の鉄則

 

・直接注意はしない

・指摘しない

・責めたりしない

 

これが鉄則です。

 

叱ったり、注意すると、セロトニンレベルを下げますから、逆効果です。

 

また、本人が「やめないといけない」と意識すると、余計酷くなることの方が多いです。

ですので、行動をチェックするのも、本人に気付かれないようにさりげなくするのが好ましいと思います。

寝ている間のチェックを勧めるのは、本人に意識させない為です。

 

2.原因を考えてみる

 

さて、鉄則の次は、原因を考えてみましょう。

 

① 自分さわり行動がいつから見られ始めたか思い出します。

② その近辺に、なんらかの「変化」が無かったか考えます。

 

「変化」とは、 

引っ越し、母親の妊娠や出産、学期末や年度末、逆に学期始めや年度始め、友達とのケンカ、親や先生からの叱責、夫婦喧嘩等々。。

 

環境の変化は、ストレス因子として働くことがあります。

それがたとえ本人にとって直接的に無関係でも、嬉しいことでも、無意識のうちに心に負荷がかかっていることもあります。

ですので、嬉しい、悲しいは別として、何かしらの「変化の有無」を確認します。

 

3.原因が分かっている場合

 

「変化」を確認し、その前後に自分さわり行動が増えていることが分かった場合は、その「変化」が原因である可能性が高いと考えます。

「変化」を取り除ける場合は、取り除き、自分さわり行動が減るか観察します。

 

4.原因が分からない場合

 

取り除くことが難しい場合や、原因がわからない場合。

また、取り除いたのに自分さわり行動が減らない場合。

 

現実は、こーゆーケースの方が多いと思います。

そんな時の基本的な対応方法は2つです。

 

① 子育ての極意5つ

② 自分さわり行動が出ていない場面に注目する

 

まずは、オキシトシンやセロトニンを出すことが大切です。

ときたら、これまで散々書き綴ってきた子育ての極意5つでしょう!

まさにうってつけ。

これを意識してやってきませう!

 

ただし、大切な点があります。

それが2つめ。

「自分さわり行動が出ていない場面」で、子育ての極意5つをする!

ということです。

 

これ、大切です。

 

指しゃぶりをしている最中に、嬉しいことが起こると、指しゃぶりが増えてしまう可能性があります。

 

人の行動には、

「ある行動」をとった後に、良いことが起こると、「ある行動」は増える

という原則があります。

 

「ある行動」→「良い事」→「ある行動増加」

 

この原則の詳しい話は、またおいおい書く予定です。

今はこの原則があるということだけご理解ください。

 

ですので、自分さわり行動が出ていない時に、お子さんにとって良いこと、嬉しいことをして、自分さわり行動以外の行動を増やしたいというワケです。

 

これ、実は分かっていても結構しんどいのデス。

 

自分さわり行動を無視して、そうでない時や場面に注目する。

 

言うは簡単、行うは難し。

だって、おそらく皆さんが想定していた対応と真逆なのではないでしょうか。

それが難しい理由です。

 

というわけで、もう一つ手段をご提案。

 

自分さわり行動以外の場面に注目することが難しいならば・・

 

自分さわり行動が出ない状況をこちらから作ってしまえ!

 

ということです。

 

ね。そうでしょ。

で、どうやるの?

 

指示を与えて自分さわり行動ができない状況を意図的に作る。

 

のであります。

たとえば、指しゃぶりと鉄棒にぶら下がるのは、同時にはできないでしょ。

そういう感じ。

 

そこで僕がオススメするのは「お手伝い」です。

 

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手を使うお手伝いならば、自然と指しゃぶりができなくなりますし、親子のコミュニケーションが増えるので、ストレスも軽減しやすい。

お手伝いの過程で、子育ての極意もたくさん繰り出せるでしょ。

 

お手伝いをすることが目的ではありませんので、簡単なものにしてくださいね。

でないと、失敗して注意されちゃ意味がござんせんから。

 

5.触れ合い遊びやじゃれあい遊びをする

 

皮膚と皮膚が重なり合う遊びをしっかりと普段から取り入れてほしいと思います。

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おいかけて抱きしめたり、くすぐりごっこしたり、たかいたかいしたり、手遊びをしたり、大人が木になって登らせたり・・何でも良いです。

 

子ども達はもみくちゃになる遊びが大好きです。

難しく考えず、とにかく楽しく全身の皮膚を刺激しちゃってください。

これも自分さわり行動を減らす大切なことなのです。

というか、一番大切かもです。

 

以上デス。

めちゃめちゃ長文になってしまった・・・。最後までありがとうございました。

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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